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特集:前橋市の介護について



 FEATURE01 特集:前橋市の介護について 市長 介護や福祉の現場の声をどうぞ率直にお伝えください。
三俣 NPO法人三和会の三俣です。在宅生活を支援する小規模多機能ホームを運営しております。市長にも足を運んでいただいた青空カフェや認知症カフェなどもやっていますが、コロナ禍で今は開催できない状況です。そういった場に出てこられない高齢者が在宅にいらっしゃって、利用者さんの中でも認知症を患っている方が在宅生活を何とか継続していますが、この一年で認知症の症状が進んでしまい、ご家族がもう難しいと、介護施設への入所を考えている状況もあります。職員はヒヤヒヤしながら日々懸命に感染対策をしていますが、発熱した時に速やかにPCR検査を受けられるような環境を、市として対策を立てていただければと思っております。
髙橋 株式会社晃希の髙橋将弘と申します。私は住宅型有料老人ホームの幸と、デイサービスセンター福を運営しております。介護施設事業所を運営する傍ら、介護福祉の仕事のやりがいや魅力、仕事の価値を広く世の中に発信したいと思い、YouTubeで情報を配信しております。さまざまな意味で未来の介護人材を担う子どもたちに向け、明るい業界になってもらいたいということと、きちんとした生活支援ができるような事業所を目指しております。
瀬川 株式会社ラブアップの瀬川と申します。有料老人ホームとデイサービスを運営しております。コロナ渦で、介護施設での対策や、どうやってコロナウィルスと戦って、またどう共存していくのかということが一番気になるところかと思うのですが、私たちの身近なところでも感染者やクラスターが発生しています。私たち介護事業者は、感染者が出たときの初動や、感染拡大を防ぐために具体的にまずなにをすればいいのか、どこまで周知すればいいのかなど、不安を多く抱えています。こういった不安と常に隣り合わせで働いて居ますが、保健所の方がとても親身に対応してくれて、どうすればいいのかを事細かく説明をしてくれて、事業所としてもその誘導に沿って対応することができて大変助かったという話も聞いています。それであれば、例えば保健所の方と顔が見える関係で、こういう時はどうすればいいのかというケーススタディが日頃からできていれば、介護事業所としては利用者さんをより一層安心して迎え入れる環境づくりができるのではないかと、思います。
市長 前橋市内の障害者施設の利用者様、そしてスタッフの感染で大変ご心配をおかけしました。皆さんから共通課題として挙がったのは介護へのリスク回避。三俣さんからも発熱したスタッフに対する健康管理というお話が出ましたが、PCR検査は結果を聞くまで2日ほどかかりますので、簡易検査キットのような、一定の不安解消のための一歩は必要だろうと思っています。そしてコロナ禍では介護家族が隔離される、利用者さんが独居生活を余儀無くされるといった問題に直面しているわけですね。その問題を我々も議題として明確にしてこなかったという、反省を感じています。
 

我々行政としても、やはりコロナの対応が最優先で、その中でスタッフの方の負担感を和らげて介護復帰を促して、そして人材育成ができるというプラスのサイクルを回してく一歩に今日のミーティングがなればいいと思っております。せっかくの機会なのでご意見があれば。
高橋 これからの未来を担う介護人材をと考えた時に、2025年問題もそうですが、2040年問題の団塊ジュニアの方が介護が必要になった時に、おそらく今の小学生、中高生が、介護を仕事の選択肢の一つに入れていかなければいけないと思うんです。これからIT化、特にオンライン化が進む中で対人援助、人と人とが関わる介護の仕事は、やはりずっと残っていくべき、社会として必要な仕事だと思っています。私たちが憧れた仕事って、例えば私は柔道をやっていて、子どものころに古賀選手の背負い投げに憧れたり、イチロー選手の輝かしい活躍に憧れていたように、テレビがプラットホームで憧れの仕事として観ていたと思うんです。
市長 それで、YouTubeを。
高橋 はい。今、小学生がなりたい職業のベスト10にユーチューバーが入っています。今の若者たちが見ているのがYouTubeというプラットホームであるとするならば、私が介護福祉の仕事のやりがいや楽しさを発信していく中で、YouTubeで見た介護福祉士が憧れの職業の選択肢の一つに入るように、子供たちに身近に感じてもらえるといいなと思っています。
三俣 コロナ禍で我々が目指す地域共生社会のつながりというものが、真逆の方向に向かってしまい、認知症高齢者の方はもとより、在宅で健康で生活されている方の中にも危険性が高まっていると思います。今後は高齢者でもITへのアクセス、情報へのアクセスももう少し高めていければと思っています。そこで、FMぐんまさんにご協力いただいて、ラジオで情報を流したり、YouTubeもやっているのですが、そういったものもスマホを持っている方になるべく見ていただいて、家庭でもできることをやっていただくことからまず始めているところです。
市長 とにかく、2040年には、本市における人口ピラミッドは上の部分が最大になるんですよね。ということは高齢者も増えるし、家庭内で介護ができない時代が来ます。その中で介護人材が疲弊しているのは事実。僕はICTオタクなので、技術、テクノロジーによって介護人材の負担を軽減する方法をすぐ政策的に考えるほうです。前橋はAI乗合タクシーを、いよいよ2022年にオール前橋で動き出そうとしております。それが高齢者対応ではなく障害者対応もちゃんとできるような仕掛けづくりというのは、十分チャレンジしがいがあると思います。こういうテクノロジーによる省力化というのは、今後ますます進んでいくでしょう。ほかにも顔認証など、さまざまなことを始めようとしておりますけれど、僕の思っているようなテクノロジーだけでない部分の話が今日は多かったので、それらについて、今日話したことがこれになったのかなと思えるような施策が出てくることを期待します。1月から予算編成が始まりますので、是非アイデアをお伝えください。皆と一緒に進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。  

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