介護特集

TOWN介護 FEATURE01

特集:株式会社かがやき



自立支援型介護と機能訓練

 FEATURE01 特集:株式会社かがやき  「かがやき」の介護の考え方には、自立支援が前提にあります。自立支援型介護を実践していくためには、対象者の方の身体状況を把握することが大事で、できるところとできないとこ
 

ろの抽出が必要になります。なかでも今はできないけれど、工夫をすれば動けるようになるところを見つけてあげて、そこをリハビリや職員の介助の仕方でサポートしていきます。介護が必要な場面というのは、ご本人もいろいろなことができなくなっていく問題に直面し、メンタル的に落ち込んでしまいますから、少しでもできることを一緒に探し、それがわずかでもできるようになると、ご本人のモチベーションが上がるんですよね。体もそうですが、気持ちの部分も前向きになってもらうような自立支援を、かがやきのケアで進めていきましょうということです。  
 それを実行する一番の方法が、機能訓練・リハビリテーションです。当社の場合はパワーリハビリを導入しているのが特徴。介護スタッフを中心にしっかりとした質を保ちながら利用者のみなさんが同じようにリハビリサービスを受けられます。

かがやきメソッドの開発

 当社が運営するデイサービスでは「かがやきメソッド」という手法を用いています。これは先にお話した、自分でできることを探していく自立支援をベースに、デイサービス内での過ごし方に関して時間割制を取り入れています。一日の時間割を8コマに分けて、例えば、リハビリやレクリエーション、休憩、お風呂など、ご自分でメニューを選択してスケジュールを作って有意義に過ごしていただいています。
 さらにこのかがやきメソッドにはICF(国際生活機能分類)

を活用したプランの作成、実行というものを行っています。ICFというのはWHO(世界保健機関)が定める生活機能の概念のこと。高齢者の介護が必要だといっても、障害にはさまざまな分類があって、身体機能の構造のレベル、生活のレベル、人間関係のレベルといった段階があり、障害だからと一括りにはできません。それぞれを細分化してプログラム内容を個別に変えて、その人が過ごしていくための計画として取り入れています。

施設内通貨で利用者さんを笑顔に

 これはもう10年以上継続していますけれど、デイサービスで最も特徴的なのが「施設内通貨ポイント制度」ですね。ただ単におまけが付いてくるようなポイント制度ではなく、まず相手の人を評価すること。つまり、積極的にチャレンジしたことに対して「よく頑張ったね」とプラスのきっかけをフィードバックする取り組みです。高齢になってくると人から感謝されたり、達成感を得たりする機会がどうしても少なくなりますよね。

 だからポジティブな気持ちを持ってもらうためにも、形には見えないものをポイントという形にしてお渡しします。そのポイントは施設で使う筆記用具に交換してもらったり、みんなでお茶を飲んでもらったり。ポイントは利用者さんの「気持ち」ですから、その気持ちが施設の中にプラスに循環することで、施設全体を盛り上げていこうという狙いがあります。またこのポイント制度は利用者さんと介護スタッフの会話の入口としても役立っています。

コミュニケーションをどう生み出すか

 当施設では変わったことをやっているイメージが先行しがちですが、ベースにあるのはどうやってコミュニケーションを生み出せるプログラムが準備できるかということなんです。利用者さん同士、利用者さんと職員、職員とご家族など、いろんな方向のコミュニケーションを大事にして、一緒にケアを進めて生きましょう。これをまとめてかがやきメソッドで実践しているのです。
 そうは言ってもパワーリハビリが機能訓練の核になるため、最初に職員研修をしっかり行います。自立支援パワリハ学会が主催する研修会へ参加して資格を取得したうえで、それを実際の現場でケアの一部として行ってもらいます。もちろんパワリハだけではダメで、相手を評価することやコミュニケーションを生み出す、かがやきメソッドの土台があるから、リハビリをしながら「すごく動くようになりましたね」と言葉をかけたり

細かなことにも気を配れるので、利用者さんのモチベーションも上がってリハビリに取り組み、結果的に心身ともに効果が出ている利用者さんが多いのだと思います。

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リハビリコンテストを開催

 コンテストは以前からやりたいという話があり、昨年ようやく実現しました。まずは、パワーリハビリのマニュアルに忠実な設定で行うということ。それに対して緊張せず、動作が美しく進行できるかどうかを評価することになりました。結局、マニュアルをしっかりマスターしたうえで、イレギュラーなことに対応できるわけです。現場ではマニュアル通りに対応できるケースは圧倒的に少ないですから。年に1回のペースで技術を競い合うことで、ケアの大事なポイントや現場での役立て方の確認に加え、見られることへの意識も高まります。利用者さん

から見ても「あの人は一生懸命やっているね、心地いいね」と雰囲気作りにも繋がります。
 リハビリに関しては体力測定によるデータで細かく評価していくと、リスクマネジメントができるので、介護スタッフのレベルでプランをこちら側から提案することができます。ケアマネさんもしくは医療機関にすぐ繋げることができるのは大きな強みですね。リスクマネジメントができ、安全にリハビリができて、ケアマネさんもご家族も違った視点をもらえるので、より安全にケアすることができます。

ライフスタイル・リ・デザインという考え方

 考えることをせずに介護の仕事に就いている人が意外と多いですよね。介護はこういうものだという一歩通行的な知識は入ってくるけれど、それをじっくり反すうする機会は少なくて、

特集:株式会社かがやき

機械的にオムツ交換をやったり、機械的に歩かせたり。そうならないよううに、これはひとつの提案です。
 介護はいろんな場面で考えなければならない仕事で、クリエイティブな思考が必要。どんな仕事でも自分で考えて、工夫をしなければ生産性も効率も上がらないですよね。特に介護の場合は、生活様式をがらっとデザインし直さなければならない場面なので、すべての選択肢においてネガティブに考えてしまったら、行き先は当然ネガティブになってしまいます。そこで「いい方向にするにはどうしたらいいのかな」と常にポジティブに考えながら仕事をしていく、それがライフスタイル・リ・デザインという考え方です。介護理論や介護テクニックのもっと手前の段階で、介護の仕事に対して考えようね、ということです。その人の状況に応じてポジティブに先導していく仕事なんだと分かれば、すごく楽しいと思ってもらえるはずです。

耐久レースでブランドづくり

 当社のリハビリサービスを卒業する利用者さんもいらっしゃいます。その中の1人に車の整備士の資格を持っている方がいらしたので、試しに施設車両のタイヤ交換を頼んでみました。そのころはまだ手先に麻痺がありましたが、始めてみたらご本人の自信に繋がり、それをサポートするかたちで2年前に自動車部門「どらポケ」を設けました。主に4施設ある車両のタイヤ交換や車両管理、車の売り買いなどを行っています。
 さらに「どらポケ」のブランドづくりのために、送迎車をはじめとする介護施設の車両(軽自動車)を使用して耐久レースに参加しています。ドライバーは施設の男性スタッフで整備がどらポケ。5時間、7時間、10時間の耐久レースをすべて完走しました。昨年末には初めて優勝したんですよ。耐久レースに出場する車を扱えて、レースに出ているドライバーがデイサービスの送迎を行っていれば、安全面にも説得力があると思いますよ。

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