介護特集

TOWN介護 FEATURE01 群馬県内の高校生の活躍
TOWN介護 FEATURE01

子どもから高齢者まで、地域の医療と福祉を全面サポート

法人の理念と地域への役割

井上理事長 清光会は平成6年より特別養護老人ホームを開設し、その後、在宅介護支援センター、ホームヘルプ、デイサービス、軽費老人ホーム、児童センター、こども園などを設置してきました。開設したころの特養といえば養老院の時代のイメージを引きずり、県内には35カ所しか施設がない時代でした。地域の人たちが知らない土地で亡くなるのは無念であろうと思い、できるだけ生まれ育った場所、暮らしていた地域で最期を迎えさせてあげたいという思いから、この箕郷の地を選びました。当初は、老人ホームに入れることやデイサービスを使うことが恥だという風潮があり、施設を利用していることを内緒にしてほしいとさえ言われていました。今ではそういう意識

も変わってきて、高齢者の約8割の方がここに来ています。

平成11年には在宅介護支援センターを開設し、地域の住民をすべて把握しようということで1500軒を全戸訪問しています。ですから地域の65歳以上の高齢者は私どもで把握しています。このように、当法人は最初から地域密着の施設です。箕郷の2万1千人に望まれる施設を目指そうと始めて、どんどん進めてきたら、結局、老人から子ども、医療にまで広がり、このような施設になりました。根本は地域のため、子どもから高齢者まで地域に住む方が、子育てや介護を安心して行えるようにすることが当法人の役割です。

老健の開所に至る経緯

井上医師 今、地域包括ケアが求められるなか、当法人では以前からあんしんセンターとして箕郷町のすべての高齢者に対し、居宅訪問を行っていました。そこで何らかの支援が必要な人がいれば、支援サービスを提供してまいりました。介護、介護予防、生活支援に関してはずっと継続してきましたが、今回の老健、通所リハビリテーションの開設により、リハビリテーションを含む医療の機能を強化し、医療の面からも地域包括ケアを支える施設として運営していきたいと考えています。

井上理事長 県の老人福祉施設協議会でも、特老、老健を地域包括ケアの中核施設として考えています。我々も何かあった時

の相談に乗れる中核施設として、ワンストップサービスを目指しています。地域の方にも協力していただいて、相談協力員として民生委員さんにも手伝ってもらっています。

杉田 老健の開所は、地域の住民が前から声を上げ、待ち望んでいました。今回完成したことによって、理事長と地域住民の考えが同じ方向を向いてたんだと改めて感じました。この充実した施設を地域の方々に知ってもらうことで、いずみがまたこんな立派に成長したから協力しようとか、自分の親はここで面倒を見てもらおうと思うのではないでしょうか。

老健いずみの特徴

井上理事長 施設のハード面では、天井を30㎝ほど高くしてあります。それから明るさを重視して窓を多用しました。コンセプトは明るく清潔感のある施設です。また、特殊浴槽を各階に設置したのは画期的なことだと思います。

小石 少し介護度が重くなった方々に来ていただき、医師や理学療法士、作業療法士、看護師と介護の担当がチームとなって、その人の残存機能をなるべく生かして、少しでも地域に戻っていただく機会を作ろうと思っております。例えば排泄については、皆さん同じ時間におむつ交換していくのではなく、その人の排泄パターンを考えたり、自宅に戻った時の生活を考えながら、チームで支援をしていきたいと考えている施設です。高齢者の方は高血圧や心臓病など合併症も多く持っているので、重症化しないように医療的な配慮もしながら、元の生活に戻っていただくことを目標にして、ケアをしていきたいと考えています。

小泉 通所リハビリにおいては、その方の状態をしっかり把握して、生活をサポートしていくことは、当然やっていくべきことですが、どうしても病気や障害を抱えてしまうと、日々があきらめの連続であったり、「どうせ体が動かないから」と、

弱気になってしまう方がとても多いです。ここへ来ていただくことで、やりたいと思ったことが実現できたり、いろいろなことに挑戦できるようになれる施設を作っていきたいと考えております。

井上医師 大きな特徴は、リハビリテーションの専門医が診察をして、それに基づいて理学療法士、作業療法士に指示を出して、個別にメニューを組んで訓練を行います。リハビリ機器については、平行棒やレッドコードといった一般的なものから、理学療法士が高齢者に対して適切な筋力強化訓練などを行うため、筋トレのマシン類はかなり充実しています。介護度が重度の人でも立ち上がれるようにチルドテーブルという起立台を設置し、軽度から重度の人まで幅広く、しっかりと医学に基づいたリハビリテーションを行うことを目的として設備をそろえています。

井上理事長 前々からデイサービスには、地域の人がたくさん来てくれています。その方々から要望があって、機能訓練を取り入れました。リハビリに関しては地域の人だけでなく、いろんな方に来ていただきたいですね。

法人がこれから目指すこと

井上理事長 半年後の予定ですが老健施設1階に診療所を開設して、最終的には福祉・医療の複合施設として地域包括ケアの中核施設を目指すということです。

井上医師 リハビリテーション科と小児科と、内科の一般診療を開設して、子どもから高齢者まで幅広く医療を提供していきたいと思っています。2年前からこども園も合わせてやっていますし、高齢者施設もあって、幅広い年齢層の方が安心して生活できるよう、法人としてしっかりサポートしていきたいと考えております。私はもともと訪問診療ですとか地域医療に携わる仕事をしてきましたので、いずれ体制が整ってくれば、

地域に出向いて診療したり、リハビリや訪問看護などの訪問事業を広げて、さらに法人の機能を強化していきたいです。

小石  自宅復帰を目指しているので、自宅に帰ってからのケアのお手伝いもさせていただけたらと思っております。

井上理事長  核家族が増えていますから、それを全部面倒見るつもりで考えています。箕郷に住む人はこの施設を拠り所として最期を迎えていただくことが、当法人の理想の形です。困りごとには何でも対応しようと、職員ともそう話しています。福祉施設自体がそういう役目を担っているのだから、やらなければ意味がないですよね。

箕郷地区で包括ケアの中核施設を目指す、社会福祉法人 清光会