介護特集

TOWN介護 FEATURE01

高齢者の増加と労働力人口の減少。2025年には、100万人の介護人材が不足 す ると予想されている
しかし介護に対するイメージは「きつい」「給与が安 い」と、求人はあっても 中々人が集まらない
多様な人材の確保は重要な課題だが、海外人材については、その方向性が定まっていない現状
TOWN介護は今後『太田国際介護アカデミー』を介し、実際に働く外国人介護士をピックアップしていく

立ちはだかる言語の壁

 

 外国人にとって日本語の壁は大きい。日本語には曖昧な表現がたくさんあり、聞く側のスキルも必要となってくる。そのため言われた事の意味を取り違えてしまうといった事も。『外国人だから』と一括りに、間違いを指摘される事も無く、何が違ったのか分からずに問題解決に至らないケースも。物の数え方一つとっても、英語だったらone(ワン)・two(ツー)・three(スリー)と単調だが日本語は『個・枚・匹・頭』などと汎用性が高く理解が難しい。音読みや訓読み、熟語になると読み方が変わる漢字もまた、大きな壁となる。

 

今回の取材に当たり、「利用者の名前にルビを振ってもらえたら嬉しい」との声も聞こえた。生まれ育った環境・文化が違う中お互いが歩み寄って行く事が必要不可欠となってくる。介護士一人を育てていくのは時間も労力も掛かり大変な事であるが、日本の介護の風評を知っていて尚、働きたい・学びたいと意欲のある外国人を受け入れていくことが、日本の介護の未来へと繋がる一つの道となるのでは。

きっかけは、できなかった親孝行への想い

 

 在日26年、介護職歴6年。フィリピンを母国に持つ鈴木由希さん。在日中に両親が亡くなり、親孝行ができなかった事をきっかけに介護の道へと進んだ。当時鈴木さんは、自らホームページを検索して施設を探し、電話でアポを取り自分を売り込んだ。今以上に外国人の雇用が厳しくキャリアも無かったが熱意は通じ、正社員として活躍の場を得た。初めて入る現場では、読み書きの問題や様々な問題に直面するも、利用者の喜んでくれる姿を糧に乗り越えてきた。

 

『きつい』と言われる介護の仕事に殉じられるのは、鈴木さん個人の人柄と、フィリピン人に根付く助け合いの精神・お年寄りを大事にする文化が根幹にある事が大きい。多忙な日常業務に追われる中でも、利用者とのコミュニケーションを大切にし、丁寧に接する。「お年寄りとのスキンシップや会話が何よりも楽しい。介護の仕事に携われば携わる程、楽しさが増していく。これから介護職に就く人、言語の問題など壁に直面している人に、介護の楽しさを伝えて行きたい」と鈴木さんは笑顔で語る。

最高経営責任者/CEO
雨笠 雅克


2009年11月に『太田国際介護アカデミー』を開校。日本で働く外国人の地 位の向上や安定した収入が得られるようにとの想いを機動力に外国人介護士との協 働への活動や在日外国人を対象に訪問介護士を目的とした学校運営を行う。人材派 遣や就職サポートも行い、施設間との文化翻訳としても重要な役割を担う。

太田国際介護アカデミー株式会社
〒326-0826 栃木県足利市南大町395-3TEL.0284-70-1987